2008年07月21日

[1246]官僚国家の崩壊

  こんにちは栄咲くです。本本稿では、政治家本を紹介します。

  中川秀直著 『官僚国家の崩壊』 (講談社)

  著者は、自民党衆議院議員で、いわゆる森派(=清和政策研究会)の大幹部で閣僚経験もある政治家ですが、本書では辛らつな官僚批判を展開し自らの覚悟と決意を述べています。

  責任を問われない永遠の勝ち組として官僚機構を規定し、ステルス複合体とよんでいます。その官僚機構を統治すべき政治(この場合、長期与党政権を担った自民党)をミイラ取りがミイラになったと自己批判し、官僚機構の既得権の温存や延命のために企図する「増税」等を許してはいけないと主張しています。

  正直言って、これまで黒幕的調整型の政治家というイメージしかもてなかった著者が、これほどはっきりと官僚機構を敵視するような本を書いていることに驚きと同時に、中央政府の閉塞、危機を感じます。

  本書に書いている内容については、共感すべきところ多いので、今後の著者の政治活動を注目していきたいと思います。

  最後のあとがきの項では、沖縄戦ひめゆり部隊の悲劇を引用し、国家政府が判断停止し国民を見捨てることがあってはならないと述べています。


この記事へのコメント
栄咲くさん、出張お疲れ様です。私は港区にいるので近場でお仕事なさっていたんですね。

門外漢の私が大変僭越だとは思うのですが
少し意見を述べさせて下さい。

官僚機構というのは、私は善悪二元論で論ずるのは危険だと思うのです。今は官僚パッシングが盛んですが、官僚は敵視するものではなく、うまく使いこなすものだと思うのです。

友人のうちの何人かは所謂、キャリア組として官僚機構に属しています。彼らは大変優秀で理路整然と話し、情も深く世間で言われているような極悪人では決してありません。ただ気になるのは、自分達は決して間違っていないという、所謂「無謬性(むびょうせい)」が顕著にみられます。これは大変厄介な性質です。

そういう集団に対しては、敵視ではなく使いこなすということを念頭において対処すべきではと思うのです。田中角栄は、大蔵大臣として官僚をうまく使いこなして、道路特定財源を導入していったと思います。その政策の是非はともかく、使いこなすという手法は評価してもよいのではと思うのです。

道州制議論にしてもそうですが、その担い手となる官僚機構(沖縄では県庁や那覇市の職員の方々)の能力や、性質、気力等をよくよくかんがみて、官僚機構にいうことをきかせるという姿勢ではなく、うまく使いこなすという視点を持つべきではと思います。

官僚のいいなりになるということと、官僚を敵視するということと、官僚を使いこなすということは別物でわけて考えたほうがよいのではと思うのです。

私は行政機構や、政治の場に身をおいているわけではありません。栄咲くさんよりも若輩の身です。大変でしゃばった物言いだとは思いますが、あくまでも理想論として述べさせていただきました。ご容赦ください。
Posted by 話し好き at 2008年07月22日 21:15
話し好きさん・・・港区ですか!次回上京する際には、是非お会いしてお話に花を咲かせましょう・・・。官僚制に対する貴兄のご意見には恐縮するばかりです。

敵対ではなく、使いこなすというのは、民主的手続きを経て選ばれた議員の重要な責務であると思います。

しかし、中川氏が言うように官僚を利用しているようで利用されているのが議員というのもあたっていると思います。

官僚バッシングをいたずらに行うのは問題としても、組織としての官僚制をどのようにして省益から国益を目指す集団に体質改善していくのか、・・・、私も考えてみたいと思います。またコメントくださいね。ありがとうございます。
Posted by 栄咲く栄咲く at 2008年07月22日 21:37
 官僚として霞ヶ関に勤務している友人達は本当にまっとうな人間なんです。ただ友人達の話を聞いていて「無謬性(むびょうせい)」を感ずる話の流れになる瞬間があります。

その点を見究めるというのが、議員の方達の能力だと思うのです。官僚の話しをまともに聞いているといつのまにか、こちらが利用される。だから最初から敵対するか、聞く耳を持たないというのは、こちら(議員)の能力を棚上げにして、官僚=悪というレッテルを貼っているだけのように思えるのです。

省益から国益に体質転換していくためには
まず、議員が彼ら官僚と同等に話す能力を身に着けること。かつ彼らを敵視しないこと。そして話の流れの中で、官僚がその「無謬性(むびょうせい)」に陥った瞬間に議員側が気づくことだと思います。これは「論理的に間違っていることを指摘するということ」では決してありません。

すみません。何か小難しい話になってしまって、栄咲くさんのブログの流れにそぐわない話をしている気がします。不遜な意見に聞こえましたらご容赦ください。どうもすみません。
Posted by 話し好き at 2008年07月22日 22:35
話し好きさん・・・貴君のコメントかなり高度で全うなお話ですよ。

  官僚の無謬性の話。そして議員が同等に話す能力を身につける必要性については同感です。

  私も那覇市の官僚の無謬性に気づき、適切な対処ができるよう精進したいと思います。

 
Posted by 栄咲く栄咲く at 2008年07月23日 00:30